全人工股関節置換術(THA)後の膝痛と反対側の股関節痛などについて

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11月22日懐かしい患者様がご来院されました。病院時代にリハビリを担当した患者さんです。私が開業したことを知り、今年の8月から階段を降りる時やしゃがんだ時に痛みがないが右膝がギシギシと音が鳴るのが気になるのと、左側を下にして寝ると左の股関節前面が痛くなることがあるのと時々腰痛が出るので来院したとのこと。

右側は股関節を手術した側です。他院で手術をして、退院後の外来リハビリで来た患者様で、手術した側の筋力がめちゃくちゃ弱く、右脚を挙げることはできましたが、その状態で抵抗をかけるとすぐに脚は落ちてしまいました。サボリ筋を初めとする右下肢の筋力強化を行い、杖無しでの歩行、片手すり使用で階段昇降ができるようになりましたが、挙げた右脚はすぐ落ちました。リハビリは終了となりましたが、右脚がすぐ落ちるのが気になっておりました。

患者さんは日常生活に支障がないとのこと。早速検査で右脚を挙げてもらいましたが、この時点で右の股関節前面に痛みがあり、かなり弱い抵抗で右脚は落ちました。日常生活に支障がないとのことですが、外来リハ終了時には痛みはありませんでした。患者さんは「あれっ?悪くなっている」と驚いていました。施術後右脚挙上に変化はありませんでしたが、右膝のギシギシと音がなるのが少なくなり、腰痛も減りました。

病院時代に同じようなTHAの患者様のリハビリを担当しました。この患者様も脚挙上するのが困難で同じ側の膝の痛みを訴えました。膝の痛みは若干あるが日常生活に支障が無くなってきたとのことでリハ終了となりました。

今回ご来院した患者様もこれを放置しておけば、膝が痛くなる可能性が十分ありますし、右脚をかばって左股関節の痛みが強くなる可能性も説明しました。そして通院していただくことになりました。

日常生活で支障がなくても筋力が弱ければ徐々に反対側の股関節や同側の膝に痛みが出てきます。また手術側の股関節の痛みや歩行時身体が横にブレる、長い距離が歩けないような症状が出ている患者様にも効果がございます。

身に覚えがある方は、早くサボリ筋を初めとする筋力強化をして改善していきしょう!!